高血圧、糖尿病、脂質異常症でおかかりの方へ 心電図、胸部X線検査のすすめ
2026.04.22
現在当院に高血圧、糖尿病、脂質異常症でおかかりの患者さんには特定健診や通常の診療で心電図や胸部X線検査を定期的に受けていただくようにしております。
先日、いつも高血圧と糖尿病で通院している方が、3-4日前から喉の違和感としゃっくりが止まらないということでいらっしゃいました。特に胸の痛みや動悸はありません。
診察したところ、普段は脈拍が1分間に60回程度なのに、96回とかなり頻脈になっています。またわずかですが不整脈もありました。血圧は130/70程度で普段と変わりなく、胸部の診察所見も異常ありません。
脈拍が多いので心電図と胸部X線の検査をしたところ、心筋梗塞を思わせる心電図所見がありました。以前の心電図検査がないか検索し、3年前の心電図が見つかりました。
今回の心電図と比較してみると、3年前の心電図は正常で、今回の心電図にはその時にはない心筋梗塞を疑う所見があり、心エコー検査で左心室の前側の壁が一部心筋梗塞を起こしていることが判明しました。すぐに専門医療機関を受診していただきました。
その方は毎年職場の健診は受けており、健診結果はいただいています。心電図の結果は毎年「異常なし」となっています。
心電図や胸部X線は異常所見が見つかった時に以前のものと比較して診断することが非常に有用です。血液検査や尿検査など数字でわかる検査は簡単に状態がわかりますが、心電図や胸部X線などは比較する画像データ(心電図の場合は心電図そのもの)がないと診断に苦慮することがあります。
今回の方は以前に一度当院で心電図をとっていただいたことが直接診断につながりました。
高血圧、糖尿病、脂質異常症は動脈硬化疾患と密接に関係しています。健診結果をいただくことは非常に重要です。しかし心電図や胸部X線が「異常なし」となっていた場合でも、当院で一度は心電図や胸部X線の記録を残していただくと、何かいつもと違う症状が出た時に診断の手がかりになります。
皆様にはぜひ一度は心電図、胸部X線の検査をお受けいただくようおすすめしています。
